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40代男性の方が、1週間くらい前から左肩が痛くなったと言って来院されました。アレルギーの既往もなく、血圧は正常です。お酒は毎日かなり飲むとのことでした。
来院時は、「今日はまだよいほうだけど、ひどい時には痛だるくて眠れなくなる」そうです。左肩の可動性は正常ですが、全動作の終点あたりで、肩の内部がズキンとくるといいます。
治療は、左H1,H6,H4,H2,H5
の順で刺絡と局所に吸玉をしましたら、 動作の極点の痛みはなくなったが、今度は左肩上部が突っ張り、左肩全体が重だるいといいます。肩の痛みが軽減した分、他の部分が気になりはじめたのかなと思い、百会を刺絡すると先程より楽だというので、軽く左肩に散鍼をして治療を終了しました。
翌日来院。「昨日の夜は、左肩が治療前より疼いて重だるくて眠るのが大変だった」と報告されました。冷静に考えると、治療後、「少し重だるい」と言っていたので副交感神経の異常興奮を引き起したのかなと思い、いろいろと問診しなおしてみました。
タバコを3ヶ月前から止めている。 タバコを止めてから、お酒を3合も飲むと気持ち悪くなった。
ということなので、20年以上続けていたタバコを止めたことにより、交感神経の緊張が低下し、相反作用で副交感神経が興奮しやすい状態になってアレルギー様の肩関節痛が生じたのでは?
と考えて H5,F5
の刺絡を2度行ないましたら左肩の重だるさは軽減しました。
禁煙との因果関係があるのかはわかりませんが、いかがなものでしょうか?ご意見をよろしくお願い致します。
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