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治療に動診は必須条件 ぎんなん治療院 - 2023年10月16日(月) 17時45分36秒 No.1064
治療の前に動診をせずに始めることはありません。

 患者さんの体の状態を診るのに動診は絶対条件です。
 治療前に患者さんの症状を把握して治療、治療後にどのように変化したかを調べるには、動診をしなければわかりません。

 なぜ、こんな簡単な事を教えないのか?
 不思議ですが、一つには、教える人が、鍼灸の治療でそれほど短時間に変化しないと考えているのではないか?と思います。
 それほど時間はかかりませんし、身体を動かすのは患者さんですので治療者の疲労はありません。
 一つ、何か、治療したら…一か所の井穴刺絡をやったらその変化を診る!

 一年間、治療後の変化(一か所の井穴刺絡→診る)をやると、あっという間に治療が上達します。
 逆に、動診せずにやっていると、どうして治らないのか?なんで治ったのか?わからないまま時間だけが過ぎてしまいます。

 10月29日は動診をメインにした実技強化講習会を開催します。
 キャンセルもありますので、どうぞ、行けそうな方はお申し込みください。

 10月18日の「井穴刺絡Youtubeライブセミナー」では、動診をテーマにお話します。
 ライブ配信を見ながら、いっしょに身体を動かしてみましょう。
 明日からの患者さんにやってみてください。
 自分自身の体の痛み、可動域なども調べてください。

 動診法に顔の3項目増やしてます。
 水曜日に実技しながらお話します。
転倒後の歩行困難 ぎんなん治療院 - 2023年10月16日(月) 14時48分09秒 No.1063
60歳代、女性。7月に転倒、腰を打ったと思ったのですが、痛みは左の太ももから膝です。

 椅子からの立ち上がりは左足ではできません。
 歩くのも左足に体重をかけると毎回痛みが走ります。
 座位で膝を上げると痛みが出ます。

 仰向けに寝て、パトリックテストはできないので、立て膝で開脚すると内股が痛みます。
 親指を押さえると内股の痛みは軽くなって、太もも外側と裏側に痛みを感じています。
 患者さん自身、太ももの前側を押さえると痛みが軽くなることはわかってます。

 起き上がるのが辛く、寝た状態で患者さんの了解を得て動画を撮りました。

 治療は、痛みがある経絡のF2F5F4F6井穴刺絡と、足の小指と膝裏の圧痛点に円皮針を貼りました。
 これで70%は鎮痛して、立ち上がって歩くこともできるようになりました。
 まだ、足の重たさがあるので、百会の1センチ外側(膀胱経上)に5番針を刺すと、さらに楽に歩けるようになって、80%以上の改善です。
 
 やや、お転婆な性格の患者さん、少し痛みを残す方がブレーキになって良いと思います。
 急に痛みが無くなると、飛んで跳ねて、また、転倒することがあります。
座って作業した腰痛 ぎんなん治療院 - 2023年10月16日(月) 09時43分11秒 No.1062
低い椅子に座って、右の物を左に動かす作業を続けて右の腰が痛くなった40歳代女性です。

 前屈と後屈で右腰に痛みが出ます。
 足の指の圧痛点は、膀胱経上では、小指の腹側、カカトの外側に強い圧痛があり、足の甲の小指と薬指の間(4-5中足骨間・地五会)、親指と人差し指の間にありました。

 3歳の子どもと一緒で、井穴刺絡ができそうにないので、圧痛点に円皮針を貼って、F2F3F4に円皮針を貼って指でトントンで対応しました。
 痛みは、腰の真ん中あたりになったので、百会に5番針を刺しました。

 しばらくすると、少し痛みが戻った感じがするとのこと、膀胱経上のカカトにもう一枚の円皮針、百会の針をジャクタクしました。
 百会の針を動かすと、腰にズンズン感じるそうです。
 5分ほど動いてもらって、痛みは80%ほど解消したので終了しました。

 夜にラインが来て、そのあと動いても痛みが感じられなくなったので、と、お礼です。
廃用性萎縮 ぎんなん治療院 - 2023年10月16日(月) 09時28分25秒 No.1061
浅見鉄男先生が90歳頃になって私に話されていたこと「これが私のボケ防止だよ」

 浅見先生は"廃用性萎縮"させないように、と、気を使われていました。
 「頭も使わないと機能を落としてしまうから、考えなければならない、それにはがんばって思い出すこと、あの芸能人の名前はなんだったかな?でもいい、10分間考え続けるんだよ、10分間考えて、思い出せなくてもいいからね」

 私の頭も廃用性萎縮が始まっていると思うので、先生の言葉を忘れずに考えるようにしているのですが、だいたい、10分後に思い出すことが多いのです。

 廃用性筋委縮は中年以降では痛みの原因となることが多く、使っていない筋肉=硬くなってしまった筋肉を急に動かしてしまうのが問題です。
 50歳以上で、運動していない、肉体労働もしていない人が、急に強い運動始めたり、長時間同じ姿勢になった後に身体を動かすと筋肉、靭帯などを傷めてしまいます。

 50歳を過ぎるとトレーニングをしなければならないのですが、"歳だから"を理由に、本人も周囲も運動させない、のは、間違っています。
 その痛みの原因、内臓からのも多いですが、動かしていない筋肉を可動域を超えて動かしたための痛み?であることも多いと思います。

 イメージとしては、錆びた電動工具をメンテナンスせずに電源を入れた、とたんに、どこか弱っている所が壊れた!
 こんなことではないかと思います。
 トレーニングしてない、使い方を間違った、日頃のメンテナンス不足が原因だったら、それを治療で何とかすること、よりも、(それも重要ですが)根本的にこれからの人生を快適に過ごしてもらうには、運動・トレーニングです。

 「死ぬまで自分の足で歩きたいから、散歩は欠かさずやっています」では、歩けなくなります。
 歩くことが目的なら、歩く以上のトレーニングをしなければ、歩けなくなります。
 それは、加齢しているからです。
 やりたいこと以上のトレーニングを毎日行うこと、加齢に抗うためには昨日よりも少しだけ頑張ることです。

 昨日治療した70歳代女性は、この一年くらいカー○スに時々通っています。
 運動しないよりはいいのですが、運動したことが無い人が運動するとやりすぎて壊してしまいます。
 案の定、機械に乗って股関節の筋肉を傷めてました。
 坐骨神経痛と診断を受けて来院、鎮痛剤のみ。
 足の親指の圧痛点に円皮針を貼ってグリグリすると股関節の前側の痛みは軽くなりました。
 痛みを少し残して、テニスボールの使い方を教えて自分でやってもらうことにしました。

 若いころは壊して再生するのでドンドン能力がアップするのですが、50歳を過ぎてトレーニングを始める場合は、壊さないように、徐々に始める、インストラクターはやりすぎないように注意する指導も重要なことになります。
 
 インストラクターのマッチョなお兄さんが「はいがんばりましょう」と言うと、やってしまって、なかなか取れない痛みを作ってしまいます。
 今まで運動・トレーニングしたこと無い人は限度を知らない、やればやれてしまうので壊してしまいます。
 匙加減をしなければ、少々高額でも有能なトレーナーに指導してもらわなければ!

 廃用性萎縮よりは良いかもしれませんが、痛みで運動できなくなるのも困りますね。
子供の目の治療 gaku - 2023年10月16日(月) 07時52分11秒 No.1060
おはようございます、稲舛先生。
またご教示お願いします。

患者さんの幼稚園児のお子さんが、片目にガーゼを貼っていたので、聞いたら、右目の視力が弱いから、左目にガーゼを貼って右目を使って視力が出るように治療中とのことでした。

このお子さん自体を治療しているわけではないのですが、大人の眼の治療とは違うと思うのですが、このようなお子さんの治療の後押しになるような治療はありますでしょうか?

よろしくお願いいたします。
腰痛 長時間の飛行機 婦人科 下痢の患者さんの肩コリ ぎんなん治療院 - 2023年10月13日(金) 18時38分08秒 No.1059
患者さんは、右の肩コリがあります。

 首もこっていて、背中側も、胸もコリコリとなっていて、こんなにいろんなところに症状があるのは、スポーツや肉体労働で傷めているのではなさそう、頭に引っ掛けている眼鏡かな?
 視覚を確認後、眼のまわりに左右で10個の円皮針パイオネックス0.6を貼りました。

 眼を開けてもらうと、明るく、ハッキリ見えるようになっています。
 肩コリも取れて、残りは横倒しの肩コリが少しだけです。
 治療は、横倒し=H5F5井穴刺絡ですが、腸の治療で下痢を考えて左F5をやった後に症状が悪くなっていますので、H5F5は使いたくありません。

 頭の胆経上の側頭部の頭部刺絡をすると、横倒しの首、肩のコリは取れました。
 足の指の末端部分、胆経F5を使いたくないので、頭の胆経上の頭部刺絡で対応しました。
腰痛 長時間の飛行機 婦人科 下痢 ぎんなん治療院 - 2023年10月13日(金) 18時32分32秒 No.1058
15時間飛行機に乗って4年ぶりに来日、来院された女性です。

 いくつか症状があるのですが、今は、とにかく腰が痛い!
 立位の後屈で腰の痛みがひどい。
 仰向けで寝ると腰の痛みを感じて、膝を立てると少し改善します。
 長時間の飛行機で座っていたために、股関節の前側にコリを作ってしまったのか?

 腹診をすると、左の下腹部に圧痛があります。
 婦人科かな?と、三陰交の軽い圧痛に円皮針パイオネックス0.6を貼りましたら、腹部の圧痛は少し改善?でも、まだ、痛みはあります。
 立位での後屈の腰痛は少し改善=腰痛は婦人科?
 左F2F3井穴刺絡で後屈はまた少し改善しましたが・・・

●股関節の筋肉系と思っていたので、ハズレだろうと可能性の低いのからやってましたが

 しかし、まだ、左の腹部の強い圧痛があります。
 押さえているところが、卵巣と思われるところから、少しだけ上がっています=腸?
 昨日は、下痢をしたそうで、これは腸なのか、左F6井穴刺絡をすると、痛みは瞬時に解消しました。
 腰痛も改善、原因が婦人科と腸の二つでした。

 昨日は下痢をしたとのこと、下痢の原因の副交感神経を抑制する左F5井穴刺絡をすると、お腹の痛みが少し戻っています。
 今日は、下痢はしていないとのことです。
 直ぐに、交感神経を抑制する左F4井穴刺絡を10回、20回と確認して…20回で調整が取れたので終了としました。
高血圧 右肩の痛み まくら 眼 ぎんなん治療院 - 2023年10月13日(金) 14時56分59秒 No.1057
21世紀の医学を教科書に 右首の痛み、枕が合わない「マイ枕を買おうかな?」

 眼鏡をかけているので、検眼をして動診をすると右の首に横倒し、斜め下、下向きで痛みが出ます。
 右目の見え方が悪いので、眼精疲労の治療にパイオネックスゼロを目の周りのツボに5枚貼って、5分ほどして眼を開けて見え方の確認

 眼を開けてすぐに「あー、きれいに見える、右眼がハッキリ見える」です。
 右肩のコリもほとんど解消されて、枕を高くしなければ辛かったのに低くしても辛さが無くなりました。

 枕が合わないのではなく、首の辛さがあったのです、原因は、眼、眼鏡、視力、視覚の問題です。
 右上腹部に若干痛みがあり、肝臓の治療に右F2にパイオネックスゼロを貼って40回トントンと刺激をしました。
 すると、さらに、見え方も、首も良くなりました。

 マイ枕、いらないですね。

 
21世紀の医学を教科書に 41ページ ぎんなん治療院 - 2023年10月13日(金) 14時50分44秒 No.1056
毎月やっている「21世紀の医学」を教科書にした勉強会と実技指導です。

 41と42ページ、血圧や運動器系疾患の治療です。
 21世紀の医学を読んで、参加者の困ったところがあれば治療する企画です。

 五十肩の章を読んでいると「私、左肩が痛いんです」と、女性の参加者から。
 急遽、治療することにしました。
 腕を水平に広げる動きで肩に痛みが出るので、まずは、パイオネックスゼロを心包経H2→変化無し
 次に、肺経かな?パイオネックスゼロをH1→変化無し
 痛みが大腸経上だったのでH6にパイオネックスゼロ→ちょっとだけ良いかな?

 ここで、本題の"五十肩はH5F5"手足の薬指にパイオネックスゼロを貼ると、あらまっ、肩の痛みは解消されました。
喘息 ゴルフ 肩コリ グリップ スイング gaku - 2023年10月13日(金) 07時55分22秒 No.1055
おはようございます、稲舛先生。
詳細に解説していただき、ありがとうございます。


>最初にH5F5井穴刺絡からやってみるメリットは、喘息の薬で効きもらしているところがあるか?井穴刺絡で喘息を改善するところがあるのか?などの鑑別診断には、呼吸を調べた後にH5F5井穴刺絡をされるのが良いと思います。

このように考えてH5F5を最初にするのですね。

>喘息、咳の症状など呼吸器系の症状は、肩コリと関連が強いと考えられます。喘息の症状がある時、肩コリの治療をすると改善する症例がいくつかありました。肩のこっている、押さえて痛い圧痛点に円皮針を貼っただけで呼吸が楽になりました。もちろん、その後、井穴刺絡の治療をしましたが。

喘息から肩が凝るという一方向ばかり考えて治療を考えていたので、肩こり治療をするということも頭に入れておきます。ちなみにこの患者さんは、肩甲間部がつらくなってくると、自分でパイオネックスを貼られています。貼っていると楽だと言っています。稲舛先生の説明を読んで、話が繋がった気がしました。

>気管支拡張剤は、言い換えれば"交感神経興奮剤"なので、気管支を広げる効果だけでなく、心臓の交感神経を興奮させ続けて息苦しさが出てきます。なので、H3H1H2などの井穴刺絡はとても有効、患者さんを楽にします。また、H5F5井穴刺絡は、高位中枢の副交感神経抑制効果なので、H3H2H1などの低位中枢の治療では、それほどの影響はないものと考えられます。H6F4井穴刺絡をすると、自律神経の反応が敏感な方は相反作用が出るかもしれません。

また高位中枢と低位中枢を分けて考えられていませんでした(汗)そして交感神経興奮剤は肺、気管支だけでなく、心臓にも作用してしまい、それが返って息苦しさを出してしまうのですね。こういうのが薬の副作用ということですね。


>呼吸器系の感受性の高さ、呼吸器に弱さを持った患者さんですから、あれもこれも(交感神経も副交感神経も)呼吸器系に症状が出ることは考えられます。

心身のストレスが、交感神経に影響しても、副交感神経に作用しても、最終的に弱い呼吸器に症状を出してしまうということですね。そうすると、その呼吸器の症状が、交感神経の異常興奮か副交感神経の異常興奮かを見極めないといけないから、やはり治療の順番が大事になってくるのかと思いました。


>ゴルフをがんばってやっている50歳代の女性、練習に通っているのは、ゴルフの打ちっぱなしに行ってたくさんボールを打っているのではないかと思います。左肩、首、肩甲骨に症状が出ているのは、それが原因かもしれませんね。50歳で、そんなに毎週、たくさんの数を打つのはどうかと思います。基礎トレーニングを毎週、何度かやるのだったら良いのですが、片方回転ばかりするゴルフは、やればやるほど左右差ができて、ねじれがひどくなることが考えられます。その年齢ではおススメしないスポーツで、熱心に練習場に通うような性格の人には向かないです。

この掲示板で相談させていただいたこれまでの運動嫌いの患者さん達と違って、ゴルフの練習をしっかりやっている人だから、運動をしているということになるのかと思っていましたが、ゴルフという動きの特性と真面目に取り組む性格が、かえってあだとなって肩甲間部の凝りを作っている可能性が高いということなのですね。


>おそらく、左手のグリップがよく無いのかもしれません。親指と人差し指に力が入ってしまっているのかな?クリップは、小指と人差し指で握るのが基本と、誰かに聞いたことがあります。子どもの頃から鍛えていれば違うかもしれませんが、30歳を過ぎてやると親指、人差し指=合谷、魚際、に強い痛みを作り、特に、合谷に痛みを作ると肩甲骨の内側に痛みができてしまいます。

動診での肩の痛みの位置から、三焦経か小腸経かと思い、手の甲の圧痛をみてみたのですが、どこを押しても気持ちがいいとのことで、圧痛を見つけられませんでしたが、肺経や大腸経の方に圧痛を探した方が良かったのすね。


ただ、手の甲の圧痛を探したのが、すでに井穴刺絡で呼吸を楽にした後だったので、体制神経的に圧痛を消してしまっている可能性もあるのかと思ったのですが、三焦経H5と小腸経H4は刺絡をしていないから、やはりもともと圧痛は無かったのだろうと思います。でも、今後、肺経や大腸経の圧痛を探すときは、その経絡の井穴刺絡をやる前に探そうと思います。

>そして、最初に述べたように、肩の凝り、首の痛みが出ると咳が出やすい、呼吸器系の症状が出やすくなります。副交感神経が優位な人でしたら、喘息が出てもおかしくないですね。また、前かがみで胸を閉じる(肩甲骨が開く)胸筋を使い過ぎる運動を続けると、これまた呼吸器系に悪影響があるかもしれません。ゴルフのスイングって、考えてみると…でしょうね

またここでも生活習慣ということになってくるのだと思うのですが、唯一の趣味のゴルフをどうやったら、身体を壊さずできるのか、悩みます。またこの方は喘息を発症した時に精神的なストレスが原因じゃないかと医師に言われたそうなのですが、ゴルフを始めた時期を今度、聞いてみようとも思いました。

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