井穴刺絡の治療の変遷を考えると、最も変わってきたのが、刺絡の回数ではないかと思います。

　数回で効果を表す場合もあれば、数百回刺絡したところで満足できる治療効果を得られることもある
　出血の量は、それなりに満足できれば治療効果を得られることは理解できますが、では、何回出血させればよいか？

　このあたりになる、普通の針治療？となると、修行や経験、難しい勉強が…何年もやらなければ一人前になれないと言われ、あまり楽しく無い時間を過ごすことになります。
　いや、人によっては、修行が楽しいと思う方もいると思うので何とも言えませんが。

　井穴刺絡の治療では、このあたりのベテランと一年生の差がとても短時間に解消できます。
　そのカギが“回数”なのです。
　誰でも、同じようにやれば、同じ効果を得られることができる、そんな夢のような治療法が井穴刺絡です。

　毎日の患者さんを丁寧に、問診、動診、腹診をしながら、その結果を井穴刺絡の治療によって確認する、その時に、数えて変化を診る…それだけです。

　水曜日の８時のセミナーでは、このあたりを解説します。

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沖縄の知花先生がアップしてくれています。
沖縄の皆さん、ありがとうございます。
モデルになっていただいた患者さん、ご苦労様でした。

井穴刺絡学会の皆様こんにちは。
1月の13日に沖縄で行われた稲桝先生をお招きしての沖縄井穴刺絡療法練習会での様子(動画)をシェアいたします。
グループ参加者の皆様はぜひご覧ください。
また井穴刺絡療法普及の為ぜひシェアをお願いいたします。
井穴刺絡療法練習会沖縄支部(R6.1/13)
動画1
動画2
動画3
動画4
動画5

細川先生の症例

20代女性
主訴　目の奥が痛い、頭痛、左頭肩こり目の疲れ、全身つかれている
2ヶ月ほぼ休みなし、週末は地方へ出張、1日中スマホかパソコンの画面を見ている．

50代　男性
主訴　左足薬指の痛み　骨折の疑い、階段を滑り落ち患部を強打、すぐに治ると思い我慢していたが腫れと強い痛みが引かず受傷後10日して来院。来院時は爪先が着けず踵で歩行。
受傷の2〜3日は寝てても痛かった。現在は大丈夫だがじっとしていても少しズキズキする。足の甲から指にかけての
腫脹、指の内出血共に著明。

80代女性
主訴　耳鳴
7.8年前から両耳の耳鳴り。頭全体がぼーとするきっかけは不明起きている間ずっと
効果が出るかやってみないと分からないと言う事と3回は続けましょうと言う事を伝えてスタート


三好先生の症例

80代女性、一人暮らし
主訴　不眠、肩甲間部の灼熱感
愁訴　味覚異常、逆流性食道炎、腰痛、軽度鬱っぽい
大学病院やクリニックなどで大量のお薬（睡眠薬や降圧剤や逆流性食道炎のお薬）
数年間色々な治療を受けてきたが、ずっと症状改善せず来院

40代男性、営業職、職業柄飲食の機会も多くストレスも多いお仕事
主訴　喉から上腹部にかけての違和感、閉塞感、食欲不振、アルコールも美味しくない、普段は食べることも飲むことも大好き、いくつかの病院で診てもらっても特に異常はないと言われるが症状だけが数ヶ月続いている状態です。

50代主婦
主訴　四年前より更年期に伴う頭痛、めまい、ホットフラッシュ
腹診　左右腎臓部に圧痛

50代主婦
主訴　右第五指DIP.PIP関節が屈曲して伸展異常痛みもあり
整形外科や大学病院での精密検査を行ったが結果原因不明と診断され
整形外科で数軒治療を続けるが関節可動域が戻らず、手が使いにくい状態で2年弱経過していた

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７０歳代、女性。昨日、鯖を食べてから胃の痛みがあります。
　
　以前も鯖でアニサキスをやっています。
　病院でもどうしようか？ですが、とりあえず一日様子を見ることにされました。

　少し痛みが治まったので来院。
　腹診をするとミゾオチに広く圧痛があります。
　足が冷たく、足湯たんぽで温める間、手Ｈ５井穴刺絡をすることにしました。

●アニサキスは、胃のアレルギー症状＝Ｈ５Ｆ５

　左右Ｈ５を６０回やったところで胃の症状を調べると半減しているが、まだ、重たい。
　もう一度、左右Ｈ５を６０回（計左右で２４０回）やったところで、重たい感じは楽になっています。
　でも、押さえると鈍痛が残っています。
　
　足が温まったので左右Ｆ５を６０回井穴刺絡しましたが、それ以上、目立った変化はありません。
　昨日から胃が辛いので、胃の治療左Ｆ１井穴刺絡をすると鈍痛がおさまりました。
　左Ｆ６もやってみましたが、変化ありませんでした。
　胃の治療には、左Ｆ１が有効です。

予約無しに来院された７０歳代男性。右手の握力が落ちて、重たい物を持ち上げるのが難しくなっています。

　行きつけの整形外科に行ってMRIなどの検査をしましたが「年相応の血管と言われ様子を見ましょう？」でした。
　以前から何度も肩コリ等で、首、肩に注射をしてもらっている病院で、今回は注射は無し?なので、肩や首に針の治療をやってもらったらいいのではないかと来院、相談に来られています。

　動診では痛むことはなく、握力も右が少し弱いかな？
　脳梗塞だったら片手の握力が弱くなることもありますし、それだったら病院でも検査されていると思ったのですが、指を握らせる診察はやっていないそうです。

　痛みで動きが制限されているわけではない、脳梗塞でもなさそう、となるとなにかの麻痺かな？
　圧痛点を探すように、手から前腕、肩と押さえると、明らかに右の前腕橈側の筋肉が痩せています。
　右利きの肉体労働するのに、右手の拇指球も少し痩せている…

　違和感があるので違う病院にもう一度行って詳しく検査をしてもらうことをおススメしました。
　もちろん、前腕の筋肉の状態も診てもらって、鍼灸師がーーーとは言わずに。

数日前にバスケットの練習後から、右膝に痛みが出た女性です。

　自分でパイオネックスを膝と足の甲に貼っています。
　少し良いかな？で、まだ、痛みがあるので、私に治療を頼んできました。
　娘です。

　膝の内側＝肝経と前側＝胃経に痛みを感じています。
　膝の裏にも少し痛みを感じています。

　足の親指・肝経の圧痛点に円皮針を貼ると膝の内側の痛みが半減しています。
　膝と足の甲に貼った十数個の円皮針を全部外すように指示…痛みが軽減しました。
　膝の前側なので、足の人差し指・胃経指の腹側の真ん中あたりの強い圧痛に円皮針を貼ると膝の前側の痛みもほとんど解消しています。

　残っているのは膝の裏側、膀胱経の痛みです。
　自分で足の小指から膀胱経上の圧痛点を探して円皮針を貼ると、また、少し軽くなっています。
　足首のアキレス腱の圧痛に円皮針を貼ると「あー、痛みがほとんどない」となりました。

　私、父親は信用されてないかもしれませんが、円皮針は信用しているようです。